2016年9月28日水曜日

明日9月28日より新作展示(第3弾 肥後菊作品) Raggi dell` Istinto(ラッジ デル イスティント) — いのちの放つ華 

9月28日より熊本市現代美術館で新作展示です。

タイトルは
『Raggi dell` Istinto(ラッジ デル イスティント)  — いのちの放つ華』

肥後菊と動物のイメージを掛け合わせて制作しました。

3点1作となっています。写真は制作途中のごく一部です。




ご覧頂ければ幸いです。



このシリーズには展示パネル用にメッセージとインスピレーションのメモがあります。今回もここでご紹介させてください。


作家からのメッセージ

突然襲ってきた死の恐怖は、私たちに眠っていた「野生」の勘を目覚めさせ、明日を獲得する意欲を引き出させることになりました。
HIGO-ROCK ! HIGO-ROCCA ! 3花は、動物とイメージを重ねて展開しました。

時の経過と共に、日常は少しずつ取り戻されてきています。内なる判断の声に耳を澄ませ、大切なものを嗅ぎ分け、時には闘い、それぞれが持っている時間をより輝かせる生き方を目指したいものです。



2016928





Raggi dell` Istinto(ラッジ デル イスティント)  — いのちの放つ華(肥後菊2016.09
          ミクストメディア(熊本市民の方から募った着物、皮革、羽、硝子、紙などの混合使用)
2016
今田淳子


半球状の小さな花芯より放射状に広がる一重の花弁。

原始の生物、太陽虫。

騎射の矢。

蛇を狙う鷲。

毒棘をひろげる魚。

歯をむき出し、毛を逆立てる母猿。

聖なる精神力が放つ華。

いのちは秋の高い空にぱっとひろがる花火のよう。輝いては消える。

本能の声に耳を傾け、明日を勝ち取れ!








※ raggi とはイタリア語で放射状にでる光線、istintoとは本能の意。




2016年8月5日金曜日

熊本地震から発想を得た第2期作品 肥後朝顔


毎日暑いですね。 ギラギラの太陽と上手に付き合いながら( 熱中症にくれぐれも注意!)健やかに夏を楽しみたいものです。

わたくしの肥後朝顔の展示は夏休み期間中と重なっています。今回の花びらには熊本の阿蘇や有明海のイメージも重ねています。熊本地震から3ヶ月経ちましたが、まだまだ突然激変した風景や生活を呑み込めていません。はじめは恐怖に怯え、その後、 現実を直視して疲労しきったわたしたちの「 こころの晴れ」につながればという気持ちで制作に臨みました。




朝の栄光 いのちの凱旋 (肥後朝顔2016.07
          ミクストメディア(熊本市民の方から募った着物、皮革、羽、鏡、紙などの混合使用)
2016
今田淳子


天からの地球。

卵子。湧く水の波紋。

アンドレア=マンテーニャの円空。

アイーダ。ファンファーレトランペット。

揺れるフレアスカート。

ダルヴィーシの祈り。

有明の凪。光のつぶ。
濃い緑の阿蘇。むき出しの山肌。水流。

滑空。

朝顔の大輪、純白のロートの奥に小さく覗くいのち。

自然に抱かれ、時にそれにひれ伏し、私たちは今日も、生きている。




   朝顔は英語でmorning glory 朝の栄光。




震災から3ヶ月半が経とうとしています。
わたくしの熊本応援花、第2作目は「肥後朝顔」です。
朝顔は英語でmorning glory 朝の栄光と呼ばれています。
生きることへの感謝をかみしめながら、栄光のあしたを創造する決心の時なのかもしれません。
大切に育てられ、引き継がれる大輪の肥後朝顔のように、わたしたちそれぞれの心が大きくひらき、翔び立つことができますように。

2016 727
今田 淳子
(熊本市現代美術館展示パネル作家からのメッセージより)


メッセージやコンセプトメモは美術館内にコピーも置いてあるようです。

目下、肥後菊の制作構想中。
今年は、肥後六花制作で季節を先取りです。

今回の展示は8月29日まで。
お見逃しなく!