2014年4月11日金曜日

イタリア里帰り

昨年5月下旬、ブレラ美術アカデミー時代の恩師でありイタリアの父親代わりのようなジャンカルロ=マルケーゼが亡くなった。急なことで、ただあたふたし途方に暮れ、もう一度ありがとうを直接言えなかった自分が情けなかった。『彫刻』という言葉が死語となりつつある現代にある最後の彫刻家だったと思う。本当に彫刻の生き字引のような人で、制作やプロジェクトで悩んだときは良く彼の巨大な仕事場を訪れて意見を聞いたものだった。

日本に帰国してからこの数年というもの、さらに様々な技法を身につけながら新たな土地で芽生えるインスピレーションを待っていた。新たな方向性が見えてきた。そんな矢先ふと受け取ったイタリアからの一通のメール。招待作家として大きな館の一部屋にインスタレーション作品を作ってくれとのこと。
最新のプロジェクトは組めなかったが、次にイタリアの地を踏むときには必ず仕事でと決めていたし、一度スイスのコレクターからきた個展の話に待ったをかけたことがあったので正直本当に嬉しかった。
先方は設置方法を指定すれば運搬から搬入設置まで全てをやってくれるという。


『よし!作品と共に歩もう!イタリアに帰って友にあって抱きしめ合い、語り合おう!』



土壇場でイタリア行きを決めた。

大好きな友人達と共に過ごした時間!素晴らしかった。

恩師のお墓参りも叶った。

遠いところで待っていてくれる人、私の次の歩みに期待してくれている人が沢山いる。ありがとう皆!



新たな道が沢山開けた旅になった。





作品展 ”GEA(ジェア)"
イタリア コモ市 ヴィッラ オルモにて
2014年4月5日より6月2日まで


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